アメリカ盤 Arbitrary Signs ASLP-004  MVことMatt Valentine（ギター、ヴォーカル）と、EEことErika Elder（ラップ・スティール・ギター、バンター〈バンジョーとギターの合体弦楽器〉、ヴォーカル）のコンビに、Doc Dunn(ラップ・スティール・ギター、エレキ・ピアノ）による、フリー・フォームな演奏がくり広げられます。基本はヴォーカル・ナンバーですが、フリー・フォームな演奏を加えるための、余白の多い、ある意味ルーズな曲作りなのだろう、と思います。アヴァンギャルドな実験性とともに、アメリカン・ゴシックともいえるルーツ・ミュージックへのリスペクトも感じられます。アメリカン・ルーツ・ミュージックであるフォークやカントリーやブルーズが音楽としての定型を持つにいたる以前の、原初のアメーバ状態の響きのような、そんな幻想にとらわれました。マットの、ファズやディレイ、フィードバックなどを多用しまくる、エフェクティヴで破壊的でありながらも、抒情的なエレクトリック・ギターからは、裸のラリーズとの共通点を感じます。シュリンク付きのジャケは、美品です。盤も、美品です。試聴済みです。インサートが付属しております。